【来所不要・秘密厳守】ご自宅にいながら相続放棄を解決!
秋田市などの市街地に出ることが難しい方でも,事務所にご来所いただく必要はございません。
相続放棄に強い弁護士が,お電話でお客様の置かれている状況をヒアリングし,必要な書類作成,収集,裁判所からの質問対応等を行いますので,ご自宅にいながら裁判所から相続放棄が完了した旨の書類を受け取ることができます。
安さにこだわり,相続放棄申述書作成2万2千円(税込)~
当法人では,申述書の作成を2万2千円(税込)~承っています。
さらに,お客様のご要望,置かれている状況に応じ,さまざまなサポートサービスを用意しております。
相続放棄の注意点
相続放棄は簡単にできるというお話が多く見受けられますが,実は注意しなければならない落とし穴がたくさんあります。
単純承認に該当する行為をすると放棄ができなくなる,被相続人が不動産を有していた場合の責任,相続放棄をした人の子の相続権,口頭での相続放棄の効果など,多岐に渡る観点から検討しなければなりません。
お客様の声・解決事例
当法人では,疎遠だった親族が亡くなったことを市役所からの通知で知らされたケース,身元不明の遺体が親族であったことが判明したケース,死亡後半年以上経過してから多額の借金が判明したケースなど,複雑な事情を抱えた依頼者様のお話を聞き,裁判所に対して的確な書面を提出することで問題を解決しています。
相続放棄に強い弁護士に依頼すべき理由
1 このサイトをご覧の方へ
秋田にお住まいで,今このサイトをご覧の方は、亡くなった方の借金や,親族トラブルから逃れるため,大変な不安を抱えながら相続放棄のことを調べていらっしゃると思います。
税金の滞納分を支払うよう通知が届いたり,銀行や消費者金融,クレジットカード会社等の債権者から内容証明郵便で督促状が届いたりなど,とても恐ろしい思いをされいませんでしょうか。
お父様がお亡くなりになると,妻(お母様)と子供に負債(借金)が回ってきます。
子供がいない方が亡くなると,そのご両親に負債が回ります。
ご両親様も既に亡くなっている場合,ご兄弟姉妹の方に負債が回ります。
そもそも,何をどうしたらよいのかわからないうえ,相続の順番も複雑で,現在相続放棄手続をするべき人は誰なのかもわからないということもあるかと思います。
お亡くなりになった方の借金の支払い催促が来たということで,債務整理,破産等のご相談に来られる方もいらっしゃり,より抜本的な解決法として相続放棄を提案させていただくこともあります。
単に相続放棄の申述書を書くだけでは,ご相談者様の不安を解消することはできません。
ご相談者様の状況をしっかり聴き,置かれている状況を詳しく理解したうえで,問題の整理解決を行うことができる専門家に相続放棄を依頼することが大切です。
2 相続放棄は高度な専門知識・技術が必要
相続放棄は失敗が許されない,とても高度な法的手続です。
相続放棄は簡単にできる,というような情報を見かけることがあります。
確かに,被相続人がお亡くなりになった日から3か月以内の単純な申述書を書くだけであれば,難しくはないかもしれません。
しかし,相続放棄の難しさは別の点にあります。
その最たるものの一つとして,例えば法定単純承認事由(相続放棄が認められなくなってしまう行為)を行わないようにすることです。
何が法定単純承認事由に該当するのか,行ってよい行為と行ってはいけない行為はどのように見分ければよいのか,これは十分な知識を持ったうえで,経験を積んだ専門家にしかわかりません。
相続放棄を終わりまでしっかりサポートすることは,法律の専門家というだけで,誰でもできるものではありません。
相続は全般的に専門性が高く,その中でも相続放棄の経験が豊富な弁護士事務所は多くありません。
何か一つ間違えれば一生大きな借金に苦しまされるなど,取り返しのつかないことになるかもしれません。
特に,被相続人の死亡から3か月を超えてしまった場合などは,例外措置を認めた裁判例などを用い,高度な法律構成を裁判所に示さないと,相続放棄が認められないこともあります。
負債があることを知らずに遺産分割協議を行ってしまった場合,原則として相続放棄はできません。
被相続人の残置物を処分することさえ,気を付けなければならない点がたくさんあります。
このような場合、相続放棄の経験が豊富で,最新事例等のノウハウを十分に持っている事務所に相談,依頼する必要があります。
相続放棄手続は1度しか行えません。
家庭裁判所において受理されなかった場合,借金を負わなければならず,返済するか,債務整理手続きを改めて行わなければならないなど,非常に大変なことになります。
相続放棄の経験が乏しい人に依頼した結果、残りの人生を台無しにしてしまうかもしれません。
3 相続放棄は代理人がいると安心・安全
相続放棄の代理人となれるのは弁護士だけです。
具体的には,相続放棄申述書に「申述人手続代理人弁護士 〇〇」と書くことができます。
このようにしないと何が起こるのでしょうか。
実は,相続放棄申述書を提出すると,裁判所が申述人に対して質問状を送付します。
これは,本当にその人が相続放棄をする意思があるかを確認し,なりすましによる放棄を防止するためのものです。
ところが,質問事項が十数個に渡り,かつ非常に複雑かつ専門的なものでありことがあります。
この質問状の回答の仕方次第では,裁判所が疑いを持ってしまい,その結果相続放棄が認められなくなるかもしれません。
相続放棄申述書に弁護士が代理であることを書いておいた場合,この心配はなくなります。
弁護士が代理人となった場合の,裁判所の運用は次の3つです。
①代理人に対して質問状を送り,代理人が回答する。
②申述人本人に質問状を送り,代理人が回答をアドバイスし,本人が回答する。
③代理人が就いている場合,そもそも質問状を送らない
弁護士以外の人にお金を払って相続放棄申述書を作ってもらっても,その後にやってくる裁判所とのやり取りは自分自身でやらなければなりません。
このやり取りを自分自身で行ったことが原因で,相続放棄が認められず,人生を失うことになるかもしれません。
このことからも,相続放棄の経験が豊富な事務所に相談,依頼する必要があります。
4 相続放棄完了後もサポートできる専門家が必要
相続放棄を完了し,相続放棄申述受理通知書を受け取った後でも,被相続人の債権者を名乗る者から請求書が送られてくることがよくあります。
具体的には,クレジットカード会社,消費者金融,銀行,保証会社,税金滞納の場合は市町村等から支払い請求が来ることがあります。
ほとんどの場合,圧着式のハガキや,封筒などの書面で支払い請求がなされます。
相続放棄をしたのに,なんで請求されるの?と大変不安な思いをされるかと思います。
債権者は,相続放棄をしたことを知らないので,放っておくと何度も請求してくることもありますし,場合によっては裁判を提起することもあり得ます。
しかし,ご安心ください。
このような事態に陥ることを防止するためには,債権者に対して事情を説明したうえで,債権者側の内部的な事務処理をヒアリングし,相続放棄申述受理通知書の写しを提供することで,請求がストップします。
当法人は,このような事後の債権者対応に力を入れており,依頼者様に安心していただくためのノウハウを有しております。
専門家でない方が債権者へ連絡することはとても勇気が要りますし,債権者側の内部処理を理解したうえで連絡をすることは難しいです。
話した内容次第では,相続放棄の効力を争ってくる可能性すらあります。
そのため,相続放棄後の債権者対応も含め,相続放棄の全体像を理解している弁護士に依頼することをお勧めします。
5 理想は被相続人の生前から相続放棄の準備をすること
相続放棄は,当然かもしれませんが,被相続人がお亡くなりになった後で行うものです。
(補足しますと,被相続人の生前には相続放棄はできません)
しかし,相続放棄をすることを検討しているのであれば,もっとも理想的なことは,生前から準備を開始することです。
すべての相続について,生前からの準備ができるわけではありませんが,もし負債をたくさん抱えている親族が亡くなりそうで,お亡くなりになった後は相続放棄を選択することを視野に入れている場合,以下のような対策を取ることが考えられます。
・相続放棄についての知識を知る(やってよいこと,やってはならないことを知る)
・残置物となり得るものの処分
・所有不動産の処分
・自動車の処分
・預貯金等の生前贈与
・賃貸不動産の解約または賃借人名義変更
これらを行っておくことで,相続放棄手続きにおいて問題となり得る事象を大きく減らすことができます。
ただし,債権者との関係で詐害行為取消の対象になり得る場合もあるので,慎重に検討する必要があります。
相続放棄の熟慮期間
1 相続の開始を知った日とは何か
相続放棄の熟慮期間は,「相続の開始を知った日」から3か月です。
「相続の開始を知った日」は,文字通りの意味となりますが,必ずしも被相続人の死亡日と同じにはならないことがあります。
もちろん,被相続人がお亡くなりになられたのを看取った場合や,当日に連絡を受けた場合は,被相続人死亡日と相続の開始を知った日は同じです。
市役所や債権者から,被相続人死亡の連絡を受けて被相続人死亡を知ったというケースもの,よくあります。
被相続人と疎遠で長年没交渉となっていたような場合,相続人の方は被相続人がお亡くなりになっても,知らないことがほとんどです。
そして,被相続人に借金があったりなどすると,債権者が相続人を調査し,連絡が来るということがあります。
この場合,通知を受けた日(正確には,通知を読んだ日)が熟慮期間の起算点となり,ここから3か月が相続放棄の期限となります。
別の類型として,先順位相続人が相続放棄をしたことを知った場合があります。
相続には順位があるため(第1順位は子,第2順位は直系尊属,第3順位は兄弟姉妹),先の順位の相続人全員が相続放棄をするか,既に死亡していない限り,後順位の相続人は相続人となりません。
そして,先順位の相続人全員が相続放棄をした旨の連絡を受けた日に,相続の開始を知ったこととなりますので,この日から3か月間が熟慮期間となります。
2 相続の開始を知った日が被相続人死亡日以外の場合は説明が必要
相続放棄は,民法上,「相続の開始を知った日」から3か月以内に行えばよいとされます。
しかし実際には,可能な限り被相続人死亡日から3か月以内に行った方が安全です。
相続放棄の申述を行う際,裁判所に対し,被相続人死亡日を申述書に記載するとともに,被相続人死亡の記載のある戸籍(除籍)を提出します。
裁判所から見ると,被相続人死亡の日は公的な書類により確認できます。
この日から3か月以内であれば,法定単純承認事由が存在しない限りは,通常問題なく相続放棄を認めることになります。
相続の開始を知った日が,被相続人死亡日と異なり,かつ相続放棄の申述が被相続人死亡日から3か月以上経過している場合には,その理由を裁判所に対して示す必要があり,場合によっては根拠となる資料も用意する必要があります。
典型的なものとして,長年疎遠で没交渉であった被相続人が借金を抱えており,被相続人死亡日から3か月以上経過した後に,債権者から相続人に対して支払い請求をしてきたようなケースがあります。
この場合,被相続人死亡が死亡した旨の記載がある債権者の通知書面の写しを提出し,当該書面を読んだ日に相続の開始を知ったことを説明します。
加えて,もう一つ説明しなければならないことがあります。
債権者から請求を受けた日まで,被相続人が死亡したことを知らなかったという事情です。
支払い請求を受けるよりも前に,何らかの事情で被相続人がお亡くなりになられたことを知っていたのであれば,その日が相続放棄の熟慮期間の起算点となってしまうためです。
そこで,申述人と被相続人が長年疎遠であり,没交渉であった事情も合わせて説明することになります。
手続きに必要な書類
相続放棄の手続を行う場合,相続放棄申述書という書類を作成するとともに,次のような書類を収集,添付する必要があります。
1 共通して必要なもの
・被相続人の除籍謄本
・被相続人の住民票除票または戸籍附票
・相続人の戸籍謄本
被相続人が配偶者であり,もう一方の配偶者が相続放棄をする場合のように,被相続人と同じ戸籍に属している相続人が相続放棄をする場合は,被相続人の除籍と相続人の戸籍が一体となっていることもあります。
2 兄弟姉妹の相続放棄の場合
・被相続人出生から死亡までの連続した戸籍謄本
・被相続人の直系尊属の死亡の記載のある戸籍謄本
被相続人の兄弟姉妹の方が相続放棄をする場合は注意が必要です。
収集する戸籍謄本類が,他のケースに比べて多くなるためです。
戸籍謄本類の収集に必要な期間を考慮し,早めに着手する必要があります。
3 代襲相続人が相続放棄をする場合
・被代襲相続人の死亡の記載のある戸籍謄本
4 被相続人死亡日と,相続開始を知った日が異なる場合
・被相続人死亡の事実が書かれた市役所からの通知書や,債権者からの支払い請求書など
裁判所へ書類を提出すると質問状が送られてくることがある
1 裁判所に対する相続放棄手続
相続放棄の手続は,裁判所に対し,相続放棄申述書と戸籍謄本類等の付属書類,及び収入印紙や予納郵券等を提出することで開始されます。
裁判所は,相続放棄申述書の内容についての審査をします。
その後,,申述人に対し,質問状を送付することがあります。
この質問状に回答を記入し,裁判所へ返送することで,相続放棄の手続が先に進みます。
特に問題がないことが確認されれば,相続放棄申述が受理されるという流れになります。
2 質問状を送る目的
質問状を送る目的は,主に2つです。
1つは,なりすましや強要による相続放棄ではないか(申述人の真意に基づく手続きであるか)を確認することです。
もう1つは,法定単純承認事由に該当する行為(相続放棄が認められなくなる行為)を行っていないか,を確認することにあると考えられます。
回答内容によっては,相続放棄が認められなくなる可能性もありますので,慎重な対応が必要です。
3 質問状送付先のパターン
質問状の送付先は,多くの場合,次の3つのパターンとなります(裁判所により運用が異なります)。
①申述人の住所へ送付する(申述人が回答を書き,裁判所へ回答を返送する)
②(代理人弁護士がいる場合)代理人の事務所宛に送付する(代理人が回答し,返送する)
③代理人弁護士がいる場合に限り,質問状を送らない
②の場合,代理人弁護士が回答を作成・返送します。
③の場合は,質問状対応の巧拙により相続放棄が認められなくなるリスクがありません。
これは弁護士が代理人に就くことの大きな価値の一つです。
代理人弁護士が予め上申書を提出することで質問状を送らない運用をしている裁判所や,代理人弁護士に対して電話照会を行う裁判所もあります。
4 質問事項
質問事項も,裁判所によって異なります。
簡単な質問しかしない裁判所もあれば,専門的な質問を10問以上する裁判所もあります。
どの裁判所がどのような運用をしているかは,実際に申述を行ってみるまでわかりません。
また,相続放棄に至るまでの事情により,質問も変わってきます。
特に被相続人死亡から3か月以上経過している場合においては,質問が厳格化する傾向にあります。
申述人ご本人様に質問状が送付された場合,焦らず,専門家に内容を伝えて,回答を検討すれば安心です。
当法人では,相続放棄の質問状対応だけでも相談を承っておりますので,質問状への回答にお悩みの際は,お気軽にご相談ください。
相続財産に手をつけてしまったら
1 遺産分割協議をしてしまった場合には錯誤無効の構成で相続放棄が可能になる場合も
遺産分割協議は,法定単純承認事由に該当する行為ですので,遺産分割協議を行ってしまった場合,原則として相続放棄は認められないことになります。
ところが,実際には遺産分割協議を行ってしまった後になって,多額の相続債務が発見されるという場合もあります。
特に,被相続人が連帯保証人となっていた場合,主債務者が支払いを滞納するまで債権者から連絡がこないため,時間が経たないと債務の存在が判明しないことがあります。
このような場合,相続債務の存在を知っていたならば遺産分割協議をしなかったということで,遺産分割を錯誤無効とし,法定単純承認事由に該当する行為が消滅する結果,相続放棄が可能となる場合があります。
2 遺産を売却してしまった
不動産や,自動車・バイクなど,動産を売却して換金してしまう行為も,法定単純承認事由に該当し,相続放棄ができなくなります。
もし売却してしまったら,とにかくすぐに買手や仲介業者へ連絡し,返金して元に戻してもらうよう相談しましょう。
相手のいる話なので,必ずしも成功するとは限りませんが,実際にバイクを売却してしまった直後にディーラーに事情を説明してバイクを元に戻すことができた事例もあります。
相続放棄手続中の債権者対応
1 被相続人に対する借金返済の催促がきたら相続放棄の手続中と答える
被相続人消費者金融などに借金をしていた場合,貸金業者やその代理人などから,相続人に対し,借金を返済するように連絡が入ることがあります(貸金業者が,被相続人死亡の事実を知らない場合,被相続人名義で支払いの催促が入ることも多いです)。
このような場合には,相続放棄の手続中である旨(少なくとも,相続放棄を検討中であり,弁護士に相談中である旨),ご一報することが得策です。
完全に無視することもできますが,場合によっては裁判を起こされたり,支払督促の申立てをされたりするなど,かえって面倒な事態を引き起こす可能性があります。
ご自身で連絡するのは恐ろしいかもしれませんので,相続放棄の代理をする弁護士を通じて,貸金業者等へ一報してもらうということもできます。
2 被相続人が住んでいた家の大家さんからの連絡が来たら柔軟な対応が必要
これはとてもよくあることです。
それにもかかわらず,微妙な問題が多く,慎重かつ柔軟な対応が必要となります。
まず,賃貸借契約自体は,賃貸人側から一方的に解除してもらいます。
合意解除をすると,賃借権の処分に該当しかねないので,避けておきます。
そのうえで,もし相続人が同じ家に住み続けるのであれば,改めて賃貸借契約を締結します。
ポピュラーでありながら,悩ましい問題が,被相続人の残置物すなわち家財道具や衣類等です。
法的な観点だけでいえば,相続放棄をした(相続放棄を予定している)相続人は,残置物に関しては,何もする必要はありません。
賃貸人は,相続財産管理人選任の申立てを行い,残置物を処分し,賃貸物件の原状回復を行うことになります。
しかし,現実的には賃貸人からの連絡を完全に無視し切れない場合もあります。
そこで,財産的価値のない物(=値段がつかないもの,処分費がかかるもの)は相続財産ではないと解釈し,処分してもよいと考える実務傾向もあります。
実際に,処分したとしても問題になるケースは,実務上ほとんどありません。
ただし,明確に認められているわけではないことに注意が必要です。
裁判所は,形見分け程度の財産処分(数点程度の物品の処分)については法定単純承認事由に該当する行為としない旨を示しているのみで,残置物全般については明確に判断していません。
そのため,残置物処分については,とても慎重に判断する必要があります。
3 被相続人の保証人になっていた場合は原則として支払い義務があり注意が必要
相続人が被相続人の保証人となっていた場合,たとえ相続放棄をしても,保証債務は残ります。
保証契約は,債権者と相続人との間で別個に締結された契約であるからです。
見方を変えますと,保証人としての支払いを求められた場合は,支払っても法定単純承認事由とはなりません。
保証人となることが多いケースとしては,被相続人の未払家賃や,入院費などがあります。
もし支払う場合には,後々のトラブルを防ぐため,領収書等に保証債務の履行として支払った旨を記載してもらい,法定単純承認事由に該当する行為でないことを説明できるようにした方が良いです。
他の手続との関係
1 遺産分割協議中でも相続放棄は可能ですが注意が必要
遺産分割協議を行っている最中であっても,相続放棄はできます。
遺産分割協議を完了してしまうと,原則として相続放棄はできなくなるので注意が必要です。
遺産分割協議の過程において,相続財産よりも負債の方が多いことが判明したり,取得する必要のない財産のみであることが判明した場合や,他の相続人とトラブルになって離脱したい場合などに相続放棄を選択する,ということも可能です。
この場合,相続の開始を知った日から3か月以上経過してしまうと相続放棄ができなくなってしまいますので,予め相続放棄の熟慮期間の延長手続きを行っておくと安全です。
2 相続人が自己破産中である場合や,自己破産を検討している場合も注意
自己破産の申立てを行い,破産開始決定がなされている場合,相続放棄を行ったとしても原則として限定承認としての効果しか認められません。
これは,本来相続人が取得できるはずであった相続財産を得られなくなることで,相続人の債権者を害することを防止するための措置です。
もっとも,被相続人の財産より負債の方がはるかに多い場合などは,相続放棄申述が受理された後,破産管財人がこれを認める旨を家庭裁判所へ申述することで相続放棄の効果を持たせることができます。
破産手続きの前に相続放棄をした場合は,特に問題はありません。
被相続人死亡に伴って請求できる金銭について
1 被相続人に関して請求できる金銭
被相続人が死亡したことによって、受取ることができるお金が発生することがあります。
典型的なものとして、相続人が受取人となっている生命保険金や、未支給年金、死亡退職金などが挙げられます。
しかし、これらの中には、受け取ってよいものと、そうでないとものがあります。
受取っていいお金かどうかを判断することは、相続放棄を検討する段階において、最も悩ましいものの一つとなります。
2 金銭を請求して受取るべきか否か
⑴ 法定単純承認事由
法定単純承認事由に該当する行為の一つとして、債権の取り立てがあります。
被相続人の債権の取立てをしてしまった場合、相続放棄が認められなくなります。
被相続人の債権について、請求できる権利を行使してお金を受取ることは、債権の取立てにあたります。
被相続人死亡に伴い請求できる金銭が、被相続人の債権に基づくものである場合、それを受取ってしまうと相続放棄が認められなくなる可能性があります。
⑵ 相続人固有の権利
悩ましいのは,被相続人死亡により受取ることができる金銭の中には,相続人固有の権利に基づくものがあります。
相続人固有の債権であれば,そもそも相続財産ではありません。
そのため,受け取ったとしても法定単純承認事由には該当しません。
相続人が受取人となっている生命保険金,相続人を受取人として定められている死亡退職金・未支給年金,葬儀を主宰する者に支給する旨が条例等で定められている葬儀費用補助金などは,相続人等固有の権利ですので受取ることができます。
3 実務上の問題
上述のように、理屈の上では、受け取ってよいお金とそうでないお金とを分けることができます。
他方、現実に受取ろうとしているお金が、法定単純承認事由に該当しないものであるかを判断することは、まったく別の問題です。
実際に受け取っていいお金かどうかを確実に判断するためには、請求することができるお金ごとに書類等の内容を確認したり、会社や市町村の窓口へ行って請求することができる金銭の法的性質を確認したりしなければなりません。
相続放棄を検討する際、被相続人の死亡に伴って受取ろうとする金銭が法定単純承認事由に該当するかどうかを判断することは、容易なことではありません。
例えば相続放棄検討段階では請求をしないで、相続放棄の手続きが終わった後で請求したり、申述期限の延期の申立てをして、時間をかけて検討したりすることが望ましいでしょう。
被相続人に関する金銭について少しでもお悩みの際には、相続放棄を得意とする弁護士が在籍している当法人までお気軽にご相談ください。
所在地
〒103-0028東京都中央区
八重洲1-5-9 八重洲アメレックスビル6F
(東京弁護士会所属)
0120-159-030
秋田にお住まいで相続放棄をお考えの方へ
預金や土地などを相続するのであれば、借金なども相続しなければならないのです。
こうなると、「マイナスの財産の方が多いのであれば相続したくない」とお考えの方もいらっしゃるかと思います。
また、長年疎遠にしていた親族が亡くなってその相続人となった場合など、遺産の内容を把握することが難しく、相続したくない財産やマイナスの財産が含まれる可能性がある場合にも、財産を相続したくないとお考えになる方がいらっしゃるかもしれません。
そのような場合は「相続放棄」の手続きをすることで、財産を一切受け継がないものとすることができます。
相続放棄をするためには、原則として、ご親族が亡くなったことを知ったときから3か月以内に、家庭裁判所での手続きを行う必要があります。
そのため、できるだけお早めに相続放棄に詳しい弁護士へ相談されることが大切です。
また、相続放棄が可能な期間内にご意向が固まらない場合は、裁判所に検討期間の延長を申し出ることができます。
弁護士にご依頼いただければ、依頼者の方に代わって、相続放棄の手続きや期間延長の手続きをさせていただくことができます。
当法人では、お電話・テレビ電話で対応させていただくことができますので、秋田にお住まいの方もお気軽に当法人までご相談ください。